Contents
医師を辞める決断をする日がいずれやってくる
医師の労働環境は今後悪化する
眠れない当直、そして翌日の通常勤務、365日オンコールといった医師の働き方は、今後も続いていくのでしょうか?今は比較的高所得と言われている日本の医師ですが、実は正確な時給を計算してみると、え?!自分の時給ってこんなに安かったの?と驚く人も多いと思います。
医師の時給は1万円?でも実情はコンビニレベルのことも多い
特に勤務医(サラリーマン)については、病院がブラック企業化することで、医師の定額使い放題、残業代未払い、当直明け勤務の黙認が、今後さらに悪化する可能性も考えておくべきでしょう。
医療とリモートワークについて。医師へのフリーアクセスは今後の医師の働き方を大きく悪化させる。
医師の定額使い放題問題について
医師にとってもブラックな職場をなくすことはできない
サラリーマンの困った性質として、サラリーマン同士で協力して雇用主に労働環境の改善を提案しません。むしろ、勤務医同士で、自分たちの首を締め合う環境を作っていませんか?例えば定時で帰宅する女医をディスったり。彼女たちをディスる行為は、医師は残業するのがあたりまえという文化を病院の中に作っているのと同じです。無意識に、ブラック労働を容認している行動なのです。
日本の勤務医はサラリーマンかつ国の準公務員
医師という仕事は、スペシャリスト&高給というイメージがありますが、実情は少し給料のよいサラリーマンです。しかも、わりとブラック企業の性格を持つ病院、診療科が多いのが現状。そして、忘れてはならないのが、自由診療を除き、多くの勤務医、開業医は国の認可した保険医療機関で、保険診療を行って収益を上げたり、給料をもらっています。つまり、自由診療を除くと、実質的には準公務員と考えるのが妥当でしょう。
国の元で働く準公務員としての医師は、今後どうなるのか?
医師過剰時代に備えよ
サラリーマンは、雇用主(所属する病院)の意向に逆らうことは基本できません。公務員は、国の定めたルールの中から抜け出せません。そして、医師の場合、サラリーマンという属性も、準公務員という属性も、すべて日本の社会保障制度という大きなかごの中に含まれます。その社会保障制度(国民皆保険制度)が破綻してしまうと、これまでと同じ働き方を続けることはできなくなってしまいます。そのような漠然とした不安の中、医学生、研究医たちの中からは、従来の医師とは異なるキャリアを目指す人が増えてきています。
医師の未来に危機感をもつ医学生、研修医の中から新しい医師のキャリアが生まれる
医師の運営するオンラインサロン。大学を卒業したあとも学び続けたい人にオススメ
あまり不安をあおることはしたくないのですが、自分が乗っている船が豪華客船だと思っていたら、実は泥舟だったと気づく日がいつかやってくるかもしれません。医師を辞める決断をする日です。
医師のアーリーリタイアは可能か?
日本の社会保障制度が持続しているうちに、稼げるだけ稼いでアーリーリタイアする。それは一つの回答のように思えますが、実現は限りなく困難だと思います。
先行逃げ切りが理想だが、それはおそらく不可能
人生が70年で終わることが決まっているのであれば、若ういちに節約、資産形成を心がけて、アルバイトで稼ぎ続けて、1億円貯まったらアーリーリタイアというシナリオが描けます。しかし、問題は、自分がいつ死ぬかはだれにもわからないことです。人生100年時代と言われており、早死にするリスクと同様に、長生きするリスクも考えておかなければなりません。
仮に50歳で金融資産1億円を手に入れ、その後働かずに悠々自適に生活を手に入れたとします。しかし、日々減り続けていく資産に怯えながら生活することが、本当に経済的な自由と言えるでしょうか?
複数のビジネスモデルを所有して医師を少しずつ辞める
私の考える最適解があります。それは、自分の時間を投入せずに収入の得られるビジネスモデルを複数所有することで、安定した複数の収入源を確保すること。そして、自分の時間を投入せずに収益をあげられるビジネスの割合を少しずつ増やし、自分の労働時間を投入する医師の仕事の割合を次第に減らしていくこと。
自分の時間を投入せずに、収入を得るというのは、言い換えると資本家になるということです。そのようなビジネスモデルを広義で考えるのであれば、金融資産投資、不動産投資、スモールビジネスなどが有力候補になります。
もちろん、それが全ての医師に実現可能なこととは全く考えていません。おそらく、ほとんどの医師には難しい選択肢だと思います。しかし、経済合理的に考えて、この方法以外に泥舟から脱出して、医師を辞めるための選択肢がおもいつきません。