俺の屍を越えてゆけ(日記)

日本と北米における副業(スモールビジネス)の現状

フリーエージェント社会の到来

ダニエル・ピンクの代表作としても有名なフリーエージェント社会の到来という書籍をご紹介します。初版が刊行された2002年当時、アメリカでは4人に1人が“フリーエージェント”としての働き方を実践していました。当時から、北米においては、高度成長期に王道とされた「大企業に所属する」という働き方を捨て、組織に頼ることなく、自分の知恵を頼りに独立して働く“フリーエージェント”が増えている実態を明らかにした社会論です。

北米では2020年まで約50%がフリーランスに!?

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ランサーズが行ったフリーランス実態調査2017年版によると、2017年には1,122万人もの数に達した日本のフリーランス人口。これは労働人口の17%をも占める数字で、国内でも「フリーランス」という言葉が浸透してきています。

NewsRelease_ランサーズ_フリーランス実態調査2017-1

ここ数年の日本でのフリーランスの増加には驚かされますが、さらに驚くデータがアメリカのナショナル・ポストで発表されました。なんと、2020年までに労働者の50%がフリーランスになるという見通しとのこと! 現在アメリカのフリーランス人口は5,300万人。これは労働者の35%と日本の倍にあたる数です。この数字だけでもフリーランス人口の多さを感じますが、あと3年でその数はさらに増加し2人に1人がフリーランスになるというのです。

フリーランス=フリーターのイメージを持たれやすい日本とくらべ、フリーランス=個人事業主と認識される欧米では、フリーランスに移行すること自体に対する抵抗が少ないこともフリーランスという働き方が選ばれる理由となっています。

フリーランスには色々なタイプがある

フリーランスの働き方は4タイプに分けられるます。副業系すきまワーカー、 複業系パラレルワーカー、自由業系フリーワーカー、自営業系オーナーの4タイプのうち、特に副業系すきまワーカーが急増しているようです。つまり、本業を持ちながらも、すきま時間に副業を行うワーカーが増加しているのですね。その中から、本業を凌ぐ収益が上がるようになって、自由業系フリーワーカーになる人も一定数いるようです。

副業(スモールビジネス)という選択肢を全否定するのはもったいない

北米の流れに追従するように日本においても、フリーランスという働き方は今後どんどん増加すると思います。医師としてしっかり働きながら、少しだけ副業をする人もいれば、複業として医師の仕事、スモールビジネスを行う人もでてくるでしょう。日本の大手企業の中からも、事実上副業を解禁して、残業を禁止して、週3〜4日働く勤務体制に移行するケースも増えています。
スモールビジネスを所有することで、複数の収入を得ることができるようになり、医師の仕事一本の収入に依存するよりもリスクの分散がはかれます。また、スモールビジネスを行うことにより、病院の外にいる人たちと交流する機会が増えることは、働き方の視野を広げることにもつながるはずです。