皆様に質問です。
以下の3つのうち、今後100年以内になくなる可能性が一番高いのはどれでしょうか?
紙の本
スマホ
傘
ニコラス・タレブは『反脆弱性』の中で、「時間の試練に耐えてきたものは、今後も価値を持ち続ける傾向がある」と述べています。つまり、長い年月を経て使われ続けているものや習慣は、時代が大きく変わっても価値を生み続ける可能性が高いということです。
先ほどの問いに当てはめてみると、
紙の本:紀元前2世紀
スマホ:18年
傘:4000年前
ということで、最も歴史が浅いスマホが、今後なくなる可能性が一番高いと言えそうです。(長生きされた方は、ぜひ答え合わせを!)
さて、自分の「適性」を考えるときも同じです。客観的に、今後も価値を生み続けるものは何か。それはシンプルに、「自分が一番長く続けてきたこと」と言えます。
多くのドクターであれば、
外来
手術
内視鏡検査・カテーテル検査
読影
といったものが挙がるでしょう。
私自身は外科医ですが、これまで一度も「自分に手術の適性がある」と思ったことはありません。不器用ですし、他の人より手術が上手いと思ったこともない。でも、なんだかんだ25年近く手術を続けてきました。本当に適性のないことを25年も続けるのは不可能でしょう。
外来も同じです。外来は私にとってストレスが大きく、決して適性があるとは思えませんが、それでも外来診療も25年近く続けています。
つまり、自己評価とは別に、私にとって外来や手術は、今後も価値を生み続ける期待値が高い、という結論に至るのです。
自分が「価値を生み出す可能性が高いもの」を考えるとき、
・自分が好きなこと
・自分が得意なこと
を挙げる人は多いでしょう。
しかし、実はもっとシンプルに、
「これまで一番長くお金を稼ぎ続けてきたものは何か?」
と考えてみると、普段はあまり価値を感じていなくても、実は今後もお金を生み続ける可能性が高いものが見えてきます。
そう考えると、医師免許や歯科医師免許は、多くの人にとって、最も確実なお金を稼ぐ源泉だといえるでしょう。
『続けてきたこと』こそが最大の適性になる理由

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