私たちが日々の生活やキャリアを考えるうえで、金融資産を築くことは非常に重要です。経済的自由を手にすることで、働き方の選択肢が増えたり、将来への不安を減らしたりすることができます。
また、地位や名誉を手に入れることも、社会的な評価や達成感といった形で人生の満足度を高めてくれます。
しかし興味深いことに、これらの外的な成功によって得られる幸福感は、やがて逓減(だんだん小さくなる)していくことが、心理学や幸福学の研究で明らかになっています。
最初は嬉しくても、時間が経つとその喜びは薄れていくのです。
では、私たちが長く満たされ続けるためには、何を大切にすればよいのでしょうか?
持続する幸福の源、それは「社会資本」
「社会資本」とは、家族・友人・地域とのつながりなど、人との信頼関係や絆を指します。
ハーバード大学が75年以上にわたって実施した有名な幸福に関する研究によると、長期的に幸せな人生を送っている人に共通しているのは、良好な人間関係でした。
家族や友人との時間を大切にすることが、幸福感を持続させる鍵なのです。
つまり、金融資産や地位を築くことと同じくらい、信頼できる人との深い関係を築くことが、人生を豊かにしてくれるのです。
お金も、仕事も、人間関係も大切に
もちろん、金融的な安定や仕事での達成感は、私たちにとって欠かせない要素です。
しかし、それだけに偏ってしまうと、心の豊かさが失われてしまうこともあります。
だからこそ意識したいのが、「バランス」。
金融資産と社会資本、どちらも大切にする生き方こそが、真に豊かな人生への近道なのかもしれません。