留学

医師が海外留学で学べる5つのこと

今後の社会は、グローバリズム、多様性(ダイバーシティ)をキーワードとして発展してきます。今回は、医師が海外で学べる5つのことについて記事にしてみました。

海外留学のメリット

自分の人生の器を広げる

日本に住んでいると、住心地が非常に良いですね。その背景には、日本人が均一で、島国に住んでおり、共通の言語(日本語)を使用していることが挙げられます。しかし、ヨーロッパに行けば、二ヶ国、三ヶ国語しゃべれることが珍しいことでもなく、様々な言語が飛び交っていることがわかります。情報がインターネットを通じて、国境を超え、さらには人が国境を超えるこも容易な時代です。つまり、今後世界は、日本のような均一(多様性が少ない)なものではなく、グローバリズムかつ多様性を許容する方向にシフトしていかざるを得ないといえます。

今後日本も、労働者不足、少子高齢化を解消するための唯一の手段として、事実上の移民開放の方向に舵をきることになるでしょう。そのような社会背景を考えるのであれば、若い頃に海外に飛び出し、自分の固定概念をぶち壊す経験、つまりは自分の人生の器を広げる体験をしておくことには大きな価値があります。

日本に住んでいると当たり前のことが、海外では全然当たり前ではない。大きなハンマーで頭を殴られたような経験をすることは、自分の人生をゼロベースで考え直すための良い機会になるはずです。

自分一人では何もできない。人の親切のありがたみを痛感できる貴重な機会

留学すると、自分のIDはどこで手に入れるの?マンションの鍵はどこで受け取るの?といった日本に住んでいると困らないような、些細なことに、いちいち困ります。しかも、自分のつたない英語能力では、相手に伝えることすら難しい。忙しいからと、まともにとりあってもらえない人もたくさんいますから、ちょっとした絶望を体験することができます。

しかし、そんな中で、バス停でどのバスに乗ればよいか迷っていたら、親切に行き先を教えてくれる若者と出会ったりすることもあります。私自身は、留学初日に、大雨の中、自分の泊まるマンションがわからずに、スーツで1時間ほど歩き回っていた時に、近所に住んでいる老夫婦が、声をかけてくださり、老夫婦が、その土地に住む若者に自分のマンションの住所を伝えてくれて、無事マンションにたどり着いた経験があります。そのような、困っている人がいたら、声をかけて、手助けをしてあげる。という当たり前のことが、日本では案外できなかったりしますね。医師になって、大きくなったつもりでいたけれども、マンションにたどり着くことすら一人ではできない。でも、困っていたら、必ず手を差し伸べてくれる人が世界中にいる。そういった体験をすることで、グローバリズム、ダイバーシティ(多様性)を許容する社会というものを受け入れるための器を手に入れることができます。

英会話ができることの大きな価値を知る

今でこそ外国人が日本でも増えましたが、まだまだ日常で英会話を本当に必要とする機会は少ないです。しかし、海外に一歩足を踏み出すと、英語をしゃべれないと、知識を共有することもできないし、人と交流をすることもできません。

そのような環境に身をおくことで、「日常英会話レベルで構わないから、英語をしゃべれないと話にならないな。。。」と問題意識を持つことができます。そうすれば、帰国後、英会話のトレーニングを本気で取り組むきっかけになるでしょう。

医師にオススメする英会話のリスニングを鍛えるコツ

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日本の良さを再認識する

海外で生活してみると、日本の良さを再認識することができます。日本の外食って、かなり安かったんだな。とか日本のサービス業はクオリティが非常に高いんだな。といった感じで日本の文化、社会の良さを再認識することができます。社会保障制度、国民皆保険といった制度の良さ、弊害などを海外の医療事情と比較してみても面白いと思いますね。

多様性を許容する社会について考える

もちろん、自分と同じ言語を話し、自分と同じような考え方をする人達で構成される社会が理想的かもしれません。しかし、日本は少子高齢化、生産人口の低下という大きな問題をかかえていることも事実です。実際に、政府もついに事実上の移民開放に舵をとりつつあります。そうなると、日本社会も今後どんどん多様化していくことは間違いなさそうです。

そのような時代の波に、最後まで抵抗するのも一つの生き方です。でも、どうせなら、その大きな波に乗り、多様性を受け入れることの恩恵を最大限受け取る立場にまわるほうが人生楽しいのではないでしょうか?留学というのは、自分とは生まれも、育ちも、しゃべる言語も異なる人達の中で、多様性について考える良いきっかけになることは間違いありません。