医師の働き方

どんな仕事も、最初に損を掘らないといけない。

どんな仕事も、最初に損を掘らないといけない。

何事においても、損を掘らずに儲けを出すことは難しい

人生、何事においても、最初に損を掘り、その後に利益が出始める原則を知っておかねばなりません。例えば、不動産投資を例にあげれば、不動産の知識を書籍をたくさん読むことで吸収し、不動産大家の会に定期的に参加し、知識と人脈を手に入れます。さらに、不動産を探し続ける時間も必要です(不動産は昔から千三つと呼ばれており、1000回物件を見て、購入に値するものは、そのうちの1つ程度)。最初の不動産を手に入れるまでには、自分の時間とお金をしっかりと投入しなければなりません。それはまさに、損を掘り続ける作業といえるでしょう。

医師国家試験取得まで

医師免許を取得するためにも、非常に長い間、損を掘り続けなければなりません。医学部入学までは、私立校の授業料、塾の費用など高額なお金がかかりますし、自分自身も受験勉強でたくさんの時間を投入する必要があります。医学部に入った後も、授業料、生活費の仕送りといったお金と、自分自身もたくさんの時間勉強する必要があります。そういった、損を掘り続けた結果として、医師免許を取得することができます。

一人前の医師になるまでに、最低でも10年はかかる。

2年の研修の後に、約8年間、専門の科に所属して、研修を続けます。この時期は、病棟の受け持ち患者も多く、帰宅が深夜になることもあるでしょう。学会、研究会、当直のため、土日も休みがない生活が続くかもしれません。そうやって、10年かけて、損を掘り続けた結果、ようやく自分が一人前の診療をできるようになり、安定した給料を貰える生活がおくれるようになります。ストレートで医学部を卒業して、24歳。一人前の医師になるのが34歳というのが医師のキャリアの一つのマイルストーンになるでしょう。

34歳以降は、自分の人生。新しい挑戦をするのもこの時期が良いかもしれない。

先行き不透明な時代ですから、今の医学生、研修医の方は、将来について不安を感じている方も多いと思います。しかし、医師として一人立ちするためには、目安として、最低でも34歳頃までは、医師の仕事に注力する必要がありそうです。そこから先は、不動産の勉强をしたり、スモールビジネスの知識を手に入れたりするのも良いですね。もちろん、アカデミックポジションにすべてを捧げ、留学したり、ハイレベルな医療に取り組むのも良いと思います。一人前の医師になるに、34歳までかかるというのは、今の若い人たちにとっては、焦る気持ちもわかります。しかし、損を掘らずに、いきなり果実を食べようと思ってもなかなかうまくいかないと思います。
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まとめ

今後、日本の社会保障制度がいつまで持続するかわからない。そういった時代背景を敏感に感じ取る若手医師たちにとっては、若いうちに、資産形成を終わらせて、逃げ切りたいと考える気持ちが芽生えるかもしれません。ただ、医師の人生は長いですから、まずは専門医を取得し、10年を一つの区切りとして、医師のスキルアップに自分の時間を投入することは避けられなさそうです。その後は、自分がやりたいことに自分のリソースを分散投資することを考えても良いと思います。
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