目の前のお金をとるか?将来お金になる苗木を買うか?
医師のアルバイトは時給が非常に高いため、「すぐにまとまったお金が欲しい」というニーズを満たすのにピッタリです。しかし、働いてお金をもらうということは、働かないとお金がもらえないということを意味します。アルバイトに依存し続ける生活は、ラットレース一直線になってしまうので、注意が必要ですね。
逆に、不動産投資や、節税の仕組みづくり、スモールビジネスというのは、将来お金を生む苗木を買うようなイメージです。
不動産を勉強して、大家たちと人脈を築いて良い物件を手に入れる。そうすると将来に渡って安定した家賃収入が得られる。
確定拠出年金の申請は面倒。どの銘柄を選ぶべきか勉強も必要。でも、いったん仕組みを作り上げてしまえば、後は自動的に継続され、毎年節税の恩恵を受けられる。
スモールビジネス(例えばアフィリエイトサイトの構築)は、最初無料記事を量産したり、本を買って勉強したりという無収入に近い時間を我慢する必要がある。しかし、いったん仕組みが動き始めたら、メンテナンスは比較的楽。
労働力に依存し続ける生活はだんだん効率が悪化する
自分がアルバイトをしてお金を稼ぐというのは、人にやってもらうわけにいきません。つまり、ビジネスの拡張性がなく、年をとっても自分が働く以外に方法がありません。今後、自分の体力が低下したり、アルバイトの時給が低下したりすると、アルバイトの効率が悪化する可能性はあります。もちろん、アルバイトの時給が良いうちに稼ぎまくって、それを種銭にしてビジネスを作るというのは面白いアイディアです。ですが、もらったお金を全て使い切る生活をしていたのでは、いつまでたっても、楽になりません。
お金が流入してくる川を複数もつことが重要
不動産、節税の仕組みづくり、スモールビジネスの良さは、いったん仕組みができあがってしまうと、自分の労働力を使わずに、ビジネスモデルが勝手に売上を上げ続けてくれることです。そのような安定した収入の流れを複数作ることができれば、生活はかなり安定し、アルバイトを減らすこともできます。もちろん、時代の変化によって、収入の流れが細くなるものもでてきます。その場合は、また新しい収入の流れを作ればよいのです。お金の流入する仕組みづくりは、最初の1つが難しいですが、コツを身につけると、2つめ、3つめは意外と簡単です。そもそも不動産であれば、家賃収入を使わずにためておき、一定の金額が貯まったら、別の不動産を買うことで、収入の流れを増やすことができます。
アルバイトは単利。ビジネスモデルは複利
また、別の視点で考えると以下のようにも言えます。
アルバイトは単利
ビジネスモデルは複利
アルバイトで稼いだお金を毎回使い切る生活というのは、働いた時間分の収入をえるため、基本的には単利です。でも、不動産から得られる家賃収入は、不労所得に近いものですが、その利益を蓄えておいて、貯まったお金でさらに別の不動産を取得するという考えは複利になります。複利を資産形成に利用すると、効率よく資産を増やすことが可能になります。
【72の法則】「72÷金利≒お金が2倍になる期間 (年) 」※近似値
たとえば、
1%で運用:72÷1=72 約72年必要
2%で運用:72÷2=36 約36年必要
3%で運用:72÷3=24 約24年必要
4%で運用:72÷4=18 約18年必要
5%で運用:72÷5≒14 約14年必要
複利を利用して、毎年5%で運用すると、14年で資産が倍になります。複利というのは、雪玉を考えると理解しやすいです。雪玉が小さいうちは、複利(5%)は小さいですが、雪玉が大きくなると複利の金額も大きくなります(1億円の5%は500万円)。今は銀行預金を複利で増やすのは現実的ではありません。でも、ビジネスモデル全体で複利を利用して収入を拡大していくという発想は重要だと思います。