医師の働き方

医師の働き方改革について

博士
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医師の働き方改革について思うこと

常勤先の勤務時間やアルバイト(外来、当直)先での勤務時間などに大きな影響がでる。
と言われていましたが、皆さまの病院、クリニックでは、いかがでしょうか?
診療科や勤務エリアによっても、状況は異なるのかもしれません。

厚生労働省の資料を確認していきましょう。
2019年4月掲載の資料(わかりやすい)。働き方改革には2つの柱があることがわかります。
・労働時間法制の見直し
残業時間の上限規制
1人1年あたり5日間の年次有給休暇取得の義務付け
月60時間を超える残業は割増賃金率の引き上げ(25%→50%)
雇用形態に関わらない公正な待遇の確保
フレックスタイム制(子育て・介護しながらでもより働きやすく)
・雇用形態に関わらない公正な待遇の確保
同一企業内における正社員と非正規社員の間にある不合理な待遇の差をなくし、どのような雇用形態を選択しても納得できるようにする。

働き方改革の中に
・フレックスタイム制(子育て、介護しながら働ける環境つくり)
も明記されています。
それに伴って、育児・介護休業法が改正されました。
育児休業の申出は、「勤め先の就業規則に育児休業に関する規定がなくても、法律に基づき育児休業を取得することができ、会社側は休業の申し出を拒めません」と厚生労働省のサイトにも明記されています。
近年は、男性医師の育児休業をみかける機会も増えました。
これは、法律に定められた労働者の権利なので、くれぐれも、上司が「育児休暇なんて認めるわけないやろ」「過去に育休とった医師はいない」みたいな発言をすると、パワハラ発言即認定で、上司の首が飛びます笑
管理職の先生はご注意を

2024年問題とは?
2019年に法改正された労働基準法
・2019年以前 法律上は、残業時間の上限なし(行政指導のみ)
・2019年4月以降 法律で残業時間の上限を定め、これを超える残業はできない
ただし、自動車運転業務、建設事業、医師などについては、「改正法施行5年後に上限規制を適用」とされました。この5年の猶予期間が終了するのが、2024年4月になります。
今のところ、法律上は2024年4月以降は「医師も法律で定められた残業時間を超える残業は禁止」が法律で定められたルール。
そこで、問題となるのが、
・宿直、日直を勤務時間とするかどうか?
という解釈です。
こちらも厚生労働省の資料をみてみましょう。
・断続的な宿直、または日直勤務については、労働基準監督署長の許可を受けることにより、労働基準法で定める労働時間、休憩及び休日に関する規定の適応を除外することができる。
と記載されています。
許可基準に
・原則として通常の労働の継続は許可されません
・通常の勤務時間の拘束から完全に解放されたものであり、従事する業務は「少数の要注意患者の状態の変動に対応」や「少数の外来患者の変動対応」に限定
と記載されています。
いわゆる、「勤務時間帯にコールが1〜2回の寝当直」を想定したもの。
2次救急、3次救急対応は、宿直、日直の業務形態とは異なるものです。

2024年4月から医師に対しても残業時間の上限が法律により規定される

宿直日直業務(労働時間外)は労働基準監督署の許可が必要

実態としては、通常勤務の延長であるはずの2次救急、3次救急病院の「宿日直許可申請数が急増」している(2023年現在) 厚生労働省資料

2024年4月以降、「宿日直申請をしていない」病院において
・現在常態化している、日勤→夜勤→日勤
という連続勤務がどのように扱われるようになるのか?
・緊急手術を少数精鋭でこなしている職場
がどのような対応になるのか?注目ですね。
2024年4月以降は、「(今までうやむやにされていた)医師に対する残業時間の上限が法律により規定される」というこは知っておきましょう。

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