買ってはいけない生命保険、投資信託、不動産を見抜く簡単な方法について。頼んでもいないのに、自分の元に販売員がセールスにくる場合、基本的に自分は(ほぼ)確実に損をして、相手が確実に得をする構造です。具体的に説明していきましょう。
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頼んでもいないのに、自分の元に販売員がセールスにくる場合、基本的に自分は(ほぼ)確実に損をして、相手が確実に得をする構造。
生命保険の場合
昔は、研修医が病院に配属される4月、5月になると、保険の外交員が医局周辺で医者を待ち伏せしていました。世間について何も知らない研修医に、「生命保険には加入されていますか?」と話を持ちかけます。独身医師に対しては、「生命保険に加入されていないのであれば、○○先生にもしものことがあった場合、ご両親が悲しむことになります。医師になるまでお世話になったご両親を悲しませないように、生命保険に加入しておく方が良いのではないでしょうか?今なら資産運用も兼ねた新しい保険に、割引価格で加入ができますよ。」とセールスをします。ちなみに、極論を申せば、独身者は基本的には生命保険に加入する必要はありません(後述)。
このように、こちらから頼んでもいない生命保険を、自分の身を案じて親切に販売してくる生命保険の外交員。そのからくりは、人生において、マイホームの次に高価な買い物と言われている生命保険という商品を、ファイナンシャルリテラシーの低い研修医に買わせようとしているわけです。ネットで生命保険に加入できる時代に、TVCMをたくさんしているもの、保険の外交員を大量に使用しているもの、いずれも、それらの広告費用、人件費は、保険料に上乗せされて、非常に割高な保険を購入することになります。
そもそも、独身の場合と結婚していても、子供がいない場合、生命保険に加入するメリットはあまりありません。仮に自分が死亡することになっても、葬式代くらいは両親が用意するでしょうし、妻は自分の力で生活していくことが可能です。生命保険というのは、第一子が誕生した際に、加入するのがベストとされています。その理由は、まだ貯蓄が少なく、自分が死亡した場合に、子供が高校を卒業するまでの生活費や学費を生命保険でまかなうことができるからです。そして生命保険はあくまでリスクヘッジ機能だけに特化するべきなので、貯蓄機能等の無い掛け捨ての定期保険が安価でベストです。生命保険会社に貯蓄や資産運用能力を求めてはいけません。今なら、ネットで格安の保険を自分で探し、自分で申し込むのがベストです。頼んでもいないのに外交員が販売してくる生命保険を購入するメリットはどこにもありません。
銀行で資産運用の相談をしてはいけない
自分の給料が振り込まれる地銀にでかけたら、「無料の資産運用相談会」が開催されていたとします。無料だからと参加してみたら、懇切丁寧に説明をしてくれて、自分にピッタリの投資信託を紹介してくれた。銀行の人がすすめてくれるのだから、間違いないだろうとその場で積立投信の手続きをした。
銀行の人は、資産運用の知識の無い自分のために、親切でオススメの投資信託を紹介してくれたのでしょうか。そんなことがあるはずがありません。この場合も、この投資信託は、銀行が手数料をしっかりと確保できるものです。つまり、銀行にとって、手数料収入という確実な収益が確保できる。つまり、購入した自分は手数料の分、確実に損をする商品です。確実に得をするのが銀行で、(ほぼ)確実に損をするのが自分です。
不動産もセールスにきたものを買うと、ほぼ確実に損をする
病院の外線から、不動産勧誘の電話がかかってきた。話を聞くだけなら、まあいいか?と話を聞きにいってみた。すると、高額納税者である医師が節税するのにぴったりのワンルームマンションをすすめてくれた。この物件の情報は、公にされていないため、選ばれた人にしか公開されていない貴重な情報なので、すぐに売り切れてしまう。絶対に儲かるから、急いで購入したほうが良い。このような話は、販売した不動産会社が儲かり、販売員に歩合制の給料が入り、購入した自分がほぼ確実に損をする物件です。そもそも、確実に儲かるなら、なぜその販売員は自分で、購入しないのでしょうか?
収益不動産は、不動産業者、ベテランの不動産投資家達が、日々狙っています。確実に収益のでる不動産は、情報の川上で、それらのプロたちがみつけてしまい、あっという間に購入されてしまいます。そのような川上情報を手に入れるためには、それらのプロたちを相手にしながら、自分から行動し、情報集めをする必要があるのは当然のことです。何も努力しない自分の元に、おいしい収益不動産物件の情報が届く確率は0%です。
おいしい儲け話を医師に持ちかける人には注意
まとめ
自分が頼んでもいないのに、儲け話を持ちかけてくる人の話を信じて、生命保険、投資信託、不動産という高価な商品を買うと、ほぼ確実に損をします。その理由は、その商品を販売する人の立場を考えてみれば自ずと理解できるでしょう。