バイト依存は禁忌

医師のアルバイト依存は禁忌

今月は、海外出張があったから、お金が足りない。アルバイトをして穴埋めをしよう。

そういう考え方を、ついついしてしまいますね。特に医師のアルバイト(外来、当直、手術etc)は時間単価が非常に高く、少し働く時間を増やせば、大抵の臨時出費をカバーできてしまいます。

でも、結論から申し上げると、医師のアルバイト依存は資産形成における禁忌といえます。その理由を説明していきましょう。

アルバイトに依存していると、常にぎりぎりの生活を続けることになる

これが資産形成に与える最大の悪影響です。今月は支出が多かったから、アルバイトをしようというライフスタイルの裏にあるのは、「常に収入≒支出の生活」です。もらった給料は、翌月の給料日前に全て使い切ってしまう生活を続けていると、資産はいっこうに増えません。仮に1〜2ヵ月資産が増えたとしても、予期せぬ出費により、すぐに貯金を使い果たしてしまいます。

もらった給料を全て使い切ってしまう生活を続けていると、「働き続けないと生きていけない」、「お金が足りないと自分の時間(労働力)を切り売りする生活」から抜け出せなくなってしまいます。このような働き方を、ロバート・キヨサキは人生のラットレースにたとえています。

累進課税により所得税率が上昇。働く効率がどんどん悪くなる

日本は、累進課税といって、所得(給料)が上昇すると税率も上がる仕組みになっています。そのため、支出のコントロールをせずに、浪費を続け、足りない生活費をアルバイトをして乗りきる生活をしていると、どんどん税率が高くなってしまいます。この記事を執筆した2018年の時点で、所得税の最高税率は45%です。さらに言えば、住民税も増加しますから、実質税率は50%を超えることになります。自分の命をすり減らして働いたお金の半分以上が、税金として没収されてしまうわけですから、非常に燃費の悪い働き方になってしまいます。

余談ですが、日本の累進課税は、厳密に言えば、超過累進税率により計算されます。

アルバイトに行く前に、まずは固定費の見直しを

給料日前にアルバイトにいく体質が続いているなら、まず行うべきは、固定費の見直しです。過去の記事に、医師に最適な毎月30分でできる超簡単家計簿を紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

医師がお金を増やすために必要な超簡単家計簿の作り方