俺の屍を越えてゆけ(日記)

若手医師は、まずは目の前の仕事に没頭する。それが強くてニューゲームにつながる。

若手医師は、まずは目の前の仕事に没頭して、専門医を取得する。その過程で身につけた装備品、戦闘力をもって、新しいスモールビジネスに挑戦する。それはまさに、強くてニューゲーム!というお話。

医師として努力して得られた経験は、スモールビジネスにも役に立つ

学生時代と社会人において決定的に異なるのは、仕事に責任が生じるという点です。特に医療においては、自分のとった行動が、患者さんの命にかかわる重大な選択(責任)になります。他の職業では経験できないほど、その責任は重い。そのようなプレッシャーの中で、日々頑張っている医師の中には、有形無形の資産が蓄積されていきます。

そして、研修医の先生達が今後、医師の仕事以外に、スモールビジネスにも挑戦してみたいと感じるようになった時に、そのプレッシャーの中で生き抜いてきた経験は、めっちゃくちゃ役にたちます。ここで、強くてニューゲームという言葉を紹介したいと思います。

強くてニューゲームとは
ロールプレイングゲームでは、本来はひとたびシナリオが進展したら初めからやり直さない限り、前のシナリオをやり直せないのがゲームの基本である。しかし、ゲームをクリアすれば、クリア時点での情報(キャラクターのレベルや所持アイテムなど)を引き継いで新たに初めからゲームを遊ぶ(ニューゲームを始める)ことができるようになるシステム。

医師の未来に危機感をもつ医学生、研修医の中から新しい医師のキャリアが生まれる

専門医を取得する頃になると、学生の頃と明らかに顔つきが変わってくる。

医学生の顔つき、研修医の顔つき、専門医の顔つきというのは、全くことなります。それは、医師という職業が、日々患者さんの命と向き合うものであり、責任感が半端でなく身につく職業だからです。医師になって10年程たつと、社会で一人立ちできる準備が整ったと考えて良いと思います。その10年間で獲得したソーシャルスキル、仕事のスキルというのは、新しいスモールビジネスを立ち上げるための土壌となります。

そのような理由から、私は、現時点では医学部卒業と同時に、医師という仕事を経験せずに起業するという考えに若干否定的です。もちろん、医師の働き方は今後、どんどん多様性を帯びていくはずですから、自分の選んだ道が正解であることにはかわりありません。でも、医師というハードワークを経験して、専門医取得というゲームをクリアする。その装備品を携えて、新しいスモールビジネスという世界に打って出るのは、まさに強くてニューゲームの感覚に近いと思います。

もちろん、未知の業界に勝負すれば失敗もあります。しかし、医学生卒業時とは明らかに装備品も戦闘能力も異なる、強い勇者に進化しているわけですから、恐れるものは何一つありません。専門医取得というゲームをクリアするための、忍耐力も必ず役にたつことでしょう。
医師にスモールビジネスが向いている3つの理由