医局人事から外れて、私立病院への転職を検討されている先生に向けた情報です。
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年俸を上げる以外の交渉が実は重要
一般的に交渉といえば、年俸を上げる事を一番に考えると思います。もちろん年俸は高い方が良いですが、年俸を上げると、所得税(累進課税)も高くなってしまいます。ですから、年俸を上げることも重要ですが、税金をとられない部分で有利な条件を引き出すことは非常に重要です。病院サイドにとっても、やはり年俸には上限がありますから、それ以外の落とし所を探る必要がでてきます。
研究日を平日に1日もらってさらに年収アップ
例えば、転職を交渉している病院から、1週間に5日勤務(月〜金)の提案を受けたとします。そのまま受け入れても良いのですが、1週間に4.5日勤務(平日4日+土曜日の午前)として、平日1日研究日をもらうように交渉してみましょう。平日1日休みをもらえらたら、その1日に別の病院の外来をして、アルバイ代をもらうことも可能です。
家賃補助を引き上げてもらう
家賃補助の引き上げを交渉するのも良いと思います。家賃補助が多くなれば、駅の近くなど良いロケーションの物件を借りやすくなります。そうすれば通勤時間の短縮にもつながりますね。
引っ越し手当をだしてもらう
新しい職場に転勤する際の引っ越し代金を全額、もしくは一部負担してもらうのも良いと思います。
単身赴任の場合、帰省に必要な交通費を病院に負担してもらう
単身赴任の場合、帰省に必要な交通費を病院に負担してもらうのも良いと思います。全額がむりであれば、1ヶ月に1回だけ、往復の交通費をだしてもらうという交渉の仕方もありです。
通勤に必要なガソリン代、高速道路の料金を病院に負担してもらう
通勤に必要なガソリン代、高速道路の料金を病院に負担してもらうのも良いでしょう。ちなみに交通費については、非課税限度額を調べておいても良いと思います。
通勤手当の非課税限度額
学会出張の旅費、参加費を病院に負担してもらう
学会出張の旅費、参加費を病院に負担してもらうための交渉をしてみても良いでしょう。出張費、旅費は非課税になるため、その点でも交渉の余地があります。
医学書や専門医の維持費、医師賠償保険を病院に負担してもらう
他にも、医学書の購入費用や専門医の維持費、医師賠償保険を病院に負担してもらうのも良いですね。
手当が課税対象になるか非課税になるか?
使用人に支給する手当は、原則として給与所得となります。具体的には、残業手当や休日出勤手当、職務手当等のほか、家族手当、住宅手当なども給与所得となります。
しかし、例外として、次のような手当は所得税が非課税となると規定されています。
1.通勤手当のうち、一定金額以下のもの
2.転勤や出張などのための旅費のうち、通常必要と認められるもの
3.宿直や日直の手当のうち、一定金額以下のもの
この2.の「転勤や出張などのための旅費のうち、通常必要と認められるもの」がいわゆる出張旅費・日当と呼ばれるものです。法人の場合、出張旅費規程を作成して、(役員だけでなく)全ての従業員にその規定に則った金額が支給されていれば、出張旅費・日当として支給が可能となります。
交渉は自分でするより転職サイトの代理人(エージェント)に頼もう
交渉は自分でするより転職サイトの代理人(エージェント)に頼むのがオススメ。病院の院長や経営陣に上記の交渉をするのは、心理的な壁がありますね。ですが、エージェントを介してなら交渉は非常にやりやすくなります。転職サイトとしても、医師の年収が上がれば、病院から転職サイトに支払われる報酬もアップするので、医師と転職サイトは、win winの関係になります。