3人の社長のお話
架空の話ですが、50代の社長3人が雑談しているシーンをあげてみます。
社長A うちの組織は非常に仲が良くて、飲み会を開催すると、毎回ほとんどの社員が参加するんだよ。いつもみんな楽しそうにしてるよ。
社長B そうですか。それは羨ましい。でも、私の会社では、毎年社員旅行として海外旅行を企画しています。旅費は会社持ちなので、ほとんど全員参加ですよ。
社長C うちは、足元にも及びませんよ。私が飲みに行こうと声掛けしても、誰も参加しませんから(笑)どうせ誘ってもだれも来てくれないから、若手が飲みにいくときは、軍資金を少しだけ渡すようにしています。
賛否両論はあると思いますが、私が一番健全だと思うのは、社長Cの会社です笑
社内の同調圧力は、トップにはわからない
社長Cのケースについて。そもそも、50代の社長と飲みたい若者はほとんどいません。正直、そんな時間があるなら、早く家に帰ってゆっくりしたいというのが本音でしょう。その本音が言いやすい雰囲気の会社なのでしょう。社長Cもそのことを理解しています。そして、そこに気を使わなくていいように、若手の飲み会に少しだけ軍資金を渡してあげて、今日は気晴らしに楽しんでこい。という男気が見えます。これは、なかなかできることではありません。
社長Aのケースについて。この場合、社長の下に、太鼓持ち、もしくは女性の場合だとお局さま的なキャラクターが君臨しています。そして、「社長の飲み会は全員参加」という同調圧力を周囲に知らしめています。でも、社長はそのことを知りません。みんな会社の仲間とワイワイしゃべるのが好きだから、自主的に参加しているのだと感じています。
社長Bのケースも基本同じです。会社として、旅費を全て出してあげるから、みんな喜んで参加していると思っています。でも、旅費をだしてくれても参加したくないという人は一定数います。私なら、その旅費いらないから、別の日に自費で好きな場所に、家族と海外旅行に行きたいなと感じてしまいます。社長Bの会社にも、社長Aの会社と同じく、同調圧力がかなり働いていることが予想されます。
みんな違って当たり前。ルールを守っているのであればOK
健全な人間関係であれば、「○月○日に飲み会します。」という声かけをしたら、2割はほぼ毎回参加する人。6割は参加したり参加しなかったりする人。2割は毎回欠席する人。みたいな分布になるはずです。参加しない人は、決して周囲と仲が悪いわけではなく、その飲み会よりも優先するべき事柄を持っているというだけです。家事の分担がある、家族との時間を優先したい、独身だけど仕事のあとは家で思う存分ゲームをしたい。それぞれに理由があるはずです。でも就業時刻以降の時間をどのように過ごすかは、社員が決めることであって、会社が決めることではありません。