医師として歩き続けた結果、行き場を失った
医師になって数年経ったころ。
自分の研究したことを英語論文にする。そしてその論文を世界のトップジャーナルに投稿すること。
僕は、その楽しさにハマっていた。
ドイツに短期留学したときも、「やっと、論文を書く時間が手に入った!」と喜び、日本から持参したデータをもとにして、寝食を忘れて論文を書いていた。
そのような努力が医局の目に止まり、結果として10年ほどかけて、教授を目指すキャリアを歩むことになった。
最初から教授を目指していたというよりも、「英語論文を書くことが世の中から評価される職業のトップといえば教授だろう」というイメージを持っていたことが大きい。
そのような努力の甲斐もあって、日本の整形外科医の中から優秀な6名に選出していただき、アメリカに短期留学する機会を得た。
その頃までは、順風満帆の人生であった。
その頃から、自分の中で何か、歯車が噛み合わないことが増えてきた。
自分のスケジュール帳は、医局行事で埋め尽くされていた。
当時は、医局から与えられた仕事(学生の教育、学会発表、学会運営など)を、「これは、自分がやりたいことなんだ。だから、土日も関係なく僕は働いているんだ」と必死で思い込もうとしていた。
自分の本当にやりたいことをしない間に、どんどん時間が過ぎ去っていく
医局から与えられた仕事にやりがいを感じられない
当時の僕をみたフランケンは、「博士は、あの頃、いつもソワソワしていて、変な汗をかいていた。そして目が曇っていた」と感じていたそうだ。
在籍ラストの1年間は、うつ状態になり、休職した時期もあった。
このままではいけない。でも、自分の力では、ここから抜け出せない。
新たに自分が進むべき道が全くみえない。
僕は、医者として行き場を失っていた。
サウザーさんとの出会い
それからしばらくたって、Voicyで面白いことを発信しているサウザーさんという人物に興味を持つようになった。
資本主義ゲームにおいて、「勤め人のままでは、経済的自由は決して手に入らない」、「人生に必要なのは金と時間である」というメッセージを聴きながら、「今の自分にはお金も時間もないな」と感じた。
アカデミアにいた頃は、いつもお金と時間がなかった。
厳密にいえば、給料日にお金をもらうけれども、次の給料日までにはきれいに手元からなくなっていた。
それ以上にきつかったのは、自分の時間がなかったこと。
医局行事で埋め尽くされる自分のスケジュール帳を眺めていると、「僕は、誰のため、何のために生きているんだろうか?」と悲しくなった。
自分には永久に手に入らない(と思っていた)「金と時間」について、一回本気で考えてみよう。
それから、このブログを書くようになった。
半年ほど、毎日欠かさずブログ更新を続けたころに「自分もVoicyのように、悩めるお医者さんに向けて肉声で語りかけるコンテンツが作りたい」と感じた。
これは、サウザーさんに会うしかない。そして、音声コンテンツの作り方を教わろう。
そう感じて、Twitterのダイレクトメールでサウザーさんに初めて連絡をした。
なんとか日程を調整して、自分の地元でサシ飲みする機会を得た。
初めてサウザーさんに会った時に、「この人は、なんてきれいな目をしているんだろう」と感じた。
圧倒的な読書量、地頭の良さ、物事を自分の都合の良い解釈ではなくありのまま見つめる思考スタイルに強いインパクトを感じた。
サウザーさんの全国セミナー
2019年にサウザーさんが全国セミナーツアーを行脚している時に、何度かお話をする機会をえた。
そのとき、何気なく「どうして、僕のセミナーには、お医者さんがこんなにたくさん来るのでしょうかね?」と話をされていた。
その時は、「お金も時間も持たないお医者さんが、世の中にはたくさんいるんですよ」と力説してしまった。
アカデミアで、医者の人生のどん詰まりにいたころ
僕には、お金も時間もなかった。
「サウザーさん、お医者さん向けにお金と時間に関する白熱教室を作りませんか?」
と相談してみた。このネタに関して、膨大なコンテンツを持っているフランケンという友人がいることも話した。
そして、ついにお医者さん向けの白熱教室収録が決定したのだ。
白熱教室収録前夜祭
収録の前日から、博多に出向き、サウザーさん、フランケンと一緒に白熱教室収録の打ち合わせを行った。
僕の中では、「お医者さん、お金、時間」というのがキーワードだった。
ただ、3人で話をしてみたものの、「何か大きなパーツが欠けている気がする」そういった違和感を3人が感じていた。
前日の打ち合わせは、3時間を超えた。
そもそも、今回の白熱教室のタイトルが決まらない。。。
そんな中で、サウザーさんの目が輝き、お医者さんに足りないのは、お金でもなく、時間でもなく、自分の人生を自由に生きること、自分らしく生きるための裁量ではないですか?
と指摘された。この瞬間に、僕とフランケンが、「それだ!!」と前のめりになった。
これこそが、今回のテーマであり、5本の音声コンテンツの核になるべきグランドタイトル
「センセイ、自由は欲しくないですか?」
が決まった瞬間である。
3人の男の死が裏テーマ
今思うと、僕は、アカデミアにいた頃のラスト1年間、精神的には完全に死んでいた。フランケンは、大病を患って、偶然同じ時期に3回ほど肉体的な死を経験している。
少し意外だったのだけれども、コンテンツの中で、サウザーさんは、「僕は勤め人時代に、精神的な死を経験している。あの頃は頭がおかしくなっていた。多分うつ病だったのだと思う」と語っている。
今回のコンテンツは、肉体的、精神的な死を乗り越えて新たなステージを歩む3人が作った渾身のコンテンツになります。
医者の人生に悩む人
いつも時間に追われて、自分の人生を生きている実感がない人
時間とお金を手に入れた先に何をすればよいか悩んでいる人
にとって、人生を変えるきっかけになれば嬉しいです。
vol.1から5まで、中だるみなしの内容になっています。お時間がある時に聞いていただけたら幸い。