俺の屍を越えてゆけ(日記)

専門医必要?不要?問題

博士
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専門医必要?不要?問題について

今のところ、専門医であっても、非専門医であっても
臨床の現場で行える(保険請求できる)診療行為に大きな差はない。
日本の医療は国民皆保険制度で、その財源の多くが税金に由来するわけだから
頑張って専門医を取得したから、高給になる。というシナリオは今後も期待しないほうがよいだろう。

全国どこでも一定水準の医療を提供することが、この国のグランドミッション。
医師はそのミッションを果たすための社会インフラの一部と考えるのなら
・専門医にしかできない手技、診療行為を増やすこと
は合理性にかける。
そもそも、田舎だと外科の先生が整形疾患をみることもあるだろうし、
内科の先生が褥瘡の処置をすることもあるだろう。

専門医でも、非専門医でも給料が同じなら、専門医は不要?

医師が医療サービスを全国で一定水準で提供するための社会インフラと考えるのなら、
専門医、非専門医で給料が大きく変わることはない(今までも。多分これからも)
それなら、専門医とらなくてもOKとはなりません。

もう一つ重要な視点が、
・人事決定権のある人からみて、自分がどのように見えるのか?
というもの。いわゆる第三者の視点。
例えば、医局人事で働く場所が決まるのであれば、人事決定権は教授にあることが多い。
特に20代〜40代の医師は、医局人事に従って働く場所がかわることを考えると
自分がどこで働くか?を決めているのは事実上、教授と考えるべきだろう(そこに参謀がいることもあるけど)

教授が、自分の医局に在籍する医師を見渡したときに、自分以外全員専門医を取得しているのであれば、
・専門医を取得しない
という選択肢には、それなりの代償を伴うと考えるのが普通。

もちろん、「自分は、30代で開業するから専門医はいらない」とか
「自分は、医局人事の勤務先の中だったら、どこで勤務してもOK」という
タフな人にとっては医局人事の中にいても、専門医は不要だろう。

もしくは、教授に職場を斡旋してもらう必要のないポジションを自分で獲得することができる人で、
かつ、自分のキャリアプランに専門医は不要という信念を持てる人にとっては
専門医を取らないという選択はあり。つまり、完全に自己責任ということ。

自分が、誰にも代替できないユニークな特徴を持っていて、それを雇用主にアピールできる場合。
(専門医なんて持ってなくてもいいから、あなたにこの病院で働いてほしいと言わせる)
もしくは
職場が、医師に専門性を求めないポジションを狙う
つまり、寝当直を生業にしたり、田舎で働き、専門性にとらわれず幅広く診療したり。
その場合も、専門医は必要ないのかもしれない。

自分が保守的で、第三者から見たときにコモディティであるのなら。
そして、
・自分の働く場所は医局に確保してもらいたい
という考え方であるなら、まあ、専門医は取得しておいた方が無難でしょう。

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