俺の屍を越えてゆけ(日記)

インフルエンサーの発言を全て鵜呑みにするのは危険

現在では、Twitterやブログで情報発信することで、特定の領域において大きな影響力(発言力)を持つインフルエンサーが増えてきました。非常に切れ味の良い発言をする人が、SNSやブログを上手に使いこなすことで、良質な情報を拡散できることがメリットです。しかし専門外の領域についても、自分の経験に基づく偏った考えを拡散してしまうことがあり、受け取る側のリテラシーを求められる機会が今後増えてくると思います。

専門性、経験値を伴わないインフルエンサーの発言には注意

インフルエンサーの発言には勇気づけられることが多く、非常に貴重な存在

インフルエンサーをフォローしていると、非常に切れ味の良い独自目線の発言が多く、とても勉強になります。日本では、いまだに高度経済成長時代の成功体験をひきずっている人達も多く、そのような閉鎖的な空間に一石を投じる発言には勇気づけられます。

SNSは、自分の思考が常に正しいという錯覚を増強しやすい仕組み

インフルエンサー自身も、自分がTwitterにつぶやいた発言が、RT(リツイート)により拡散していくことにより、自分の中の特定の領域の発言が社会に対して大きな影響力を持っていることに気づきます。インフルエンサーをフォローする人が1万人を超えてくると、いわゆるクソリプを投げつけるフォローワーが出現して、インフルエンサーを苦しめます。そうすると、自分に対して意見を言う人を全て敵とみなしてしまい、Twitterだと、意見をいってきた人を即ブロックするという流れになってしまいます。そうすると、自分の発言を増強する人達だけが周囲に残ってしまい、「自分の発言は常に正しい」と感じるようになってしまいます。

そして、Twitterの発言に関しても、「○○かもしれないし、そうでないかもしれない」みたいな曖昧な発言よりも、「○○は、俺の(私の)経験上○○だ。」というように、自分の限られた経験の中で起きた事象を、一般化してしまう発言が目立つようになりがちです。

専門家としての発言なのか、n=1の経験に基づく発言なのかを理解する

医師をしている皆様であれば、「私の隣に住む人が大腸癌になった。私も同じ病気になるのではないか?」とか「私の兄弟が病院で予期せぬ合併症にあった。だから医療は全て信用できない」といった、n=1の経験に基づく思考が、全くあてにならないことは良く理解されていると思います。インフルエンサーが、自分の専門外の領域(例えば、仮想通貨)について、将来を断定するような発言をしていたとしても、n=1の発言であるという背景は知っておくべきでしょう。