医師の働き方

医師の人生。失敗とうまくつきあうことが大切

失敗には2種類ある

失敗には2種類あります。一つは致命傷となる失敗。もう一つは再起可能な失敗です。

致命傷となる失敗

飲酒人身事故など。一発退場
詐欺にあい、資産の全てを失う

これらの失敗とは違って、多くの失敗というのは、再起可能なものが多いです。例えば、スモールビジネスとして転売をやってみようと考えます。数ヶ月かけて、ヤフーオークションに出品したり、書籍を買ったりしてみたけど、最終的には手間ばかりかかり、うまく行かなかった。売れなかった品物が手元に在庫として残ってしまった。実は、私自身も、1ヵ月程転売ビジネスの勉強と実践をしてみたことがありますが、自分には合わなかったのでやめました。ですが、その失敗といっても、商品を購入した数十万円と自分の時間を失った程度で、医師の安定した生活があれば大したダメージは受けません。

チャレンジしないが安全ではない

例えば、公務員は安定した職業だ、というのは、事実だと思います。その安定性に賭けて、目立ったことをせず、毎日コツコツとその仕事に集中する。それも自分が選んだ道であれば、全く問題ないと思います。しかし、自分の将来の収入源を、公務員を続けるという一つのライフスタイルに依存することになります。タマゴを公務員という一つのカゴに入れた状態です。公務員というシステムが、今後20〜40年続けば良いですが、ITの進化でどんどん事務作業が省略されるようになり、国の財源が不足した場合、公務員の人数を減らす、もしくは人数は同じままで、給料を三分の一にするという未来が来ないとはいえません。チャレンジすることで成功することもあれば失敗することもある。チャレンジすることで収入が増えることもあれば減ることもある。しかし、チャレンジを全くしないイコール安全ではないことは知っておくべき事実だと思います。

チャレンジしないが安全な時代も過去にはあった

社会が右肩上がりに豊かになる時代であれば、定期預金をして、終身雇用を信じて同じ職場で働き続けるというのは、ある意味王道だったのです。社会が安定して成長しているのですから、その大きな流れに身を委ねているのが戦略的には正しい。川の流れにのって、行き着く先がオアシスであるのなら、その流れに身を委ねるのが正解です。しかし、川の流れの先が滝であったり(業界が消滅する銀行のような仕事)、川の流れの先がため池(小さな場所にどんどん人が増えるレッドオーシャン)であったなら、その流れに身を委ねることが安全とはほどとおいことが理解できるでしょう。

まとめ

リスクをとって挑戦するかどうか?については、自分の所属する業界の安全性にも依存します。ただ、人生100年時代と言われる中、どんなに安定した業界であっても、1つの仕事で人生逃げ切れる人はそれほど多くないきもします。適切なステージにおいては、致命傷にならないチャレンジをしてみるのも良いかもしれません。