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税金をとるのって難しい。だって猛反対されるから。
消費税を数%上げるのに、各政権は苦労しています。消費税が徴収システムとしてうまく機能しない一番の理由は、いったん国民に渡したお金を、あとから取り上げる行為だからです。自分の物がなくなることを喜ぶ人はいませんから。マネーリテラシーの有無に関わらず、猛反対されます。
源泉徴収は20世紀最大の発明
源泉とは、水がわき出るところ、物が生ずるところという意味があります。源泉徴収とは、給料が本人に支給される場所より、より川上にあたる源泉において徴税してしまうシステムです。勤務医の場合は、病院で給料の計算をしている段階(源泉)で税金を徴税してしまうのです。この作業は労働者には見えません。給料明細には書かれていますが、仕組みを理解できていない人にはわからないように、目の届かないところで徴税されているのです。お金を与えた後に取り返そうとする消費税に比べて、お金を渡す前に盗み取ってしまうところが秀逸なシステムだと思います。20世紀最大の発明といえるでしょう。
勤め人のマネーリテラシーが向上しない最大の理由
源泉徴収というシステムの優れた点は、勤め人のマネーリテラシーを向上させないでおくことです。いったん勤め人の財布に入ってしまったお金であれば、それを上手に使うための工夫が可能です。そのためには本を読んだりして勉強するはずです。しかし、病院の中で給料の計算段階で徴税されてしまうと、打つ手がありません。そのため、考えても無駄とあきらめるしかなくなり、マネーリテラシーを高めるための勉強をする機会がなくなります。国民(勤め人)が節税の知識を身につけて、賢くなると徴税がうまく行かなくなります。つまり、国民のマネーリテラシーを低く保っておくことも、源泉徴収のシステムに組み込まれているのです。考えた人、天才だね!
スモールビジネス(合同会社)があれば源泉徴収のさらに川上で節税が可能
サラリーマン勤務医には打つ手なしの源泉徴収というシステムですが、ここで、いつもの合同会社君に登場してもらいましょう。
勤め人がスモールビジネスをするための、もうひとりの人格である合同会社君です。この合同会社は、サラリーマンのシステムの枠外で、別のルールで活躍できるキャラクターなので、面白い働き方が可能になります。
その一番の醍醐味は、税務署の徴税システムのさらに川上で節税ができるのです。
サラリーマンは、自分が給料をもらう場所より、川上の源泉で税金を徴収されてしまうため、打つ手がありません。しかし、合同会社は、税務署がお金を細くする源泉よりさらに川上で節税が可能になるのです。