副業(スモールビジネス)の作り方

医師の働き方をキャッシュフロー・クワドラントでわかりやすく解説

あざらし君
あざらし君
ロバートキヨサキが提唱するキャッシュフロー・クワドラントって面白いね
博士
博士
働き方を可視化するのに有効だと思う

キャッシュフロー・クワドラントとは

下の図のように4つのカテゴリーに分けて、働き方を考える方法です。

Eクワドラント(サラリーマン)


勤務医(アルバイトの収入含む)
このカテゴリーの特徴
・雇われて働いている
・お金(給料)を病院からもらっている状態
・給料、時給はほぼ定額
・仕事をしても、しなくても一定の給料がもらえる(安定している
・他の誰かに代替えすることが可能
・稼げる額に上限がある

Sクワドラント(自営業)

フリーランスドクター、多くの開業医
お金を自分で稼いで自営している
給料は一定ではなく、かける時間や能力によって、対価は変化する
自分が働かなくなると稼ぎはゼロになる
Eクワドラントに比較すると節税がしやすい

Bクワドラント(ビジネスオーナー)

自分のために働いてくれるビジネスモデルと従業員を持っている

Iクワドラント(投資家)

お金を有望な会社、ビジネス、投資対象に投資することでお金を得る
お金が自分のために働いてくれる

Eクワドラントの特徴

原動力は出世と安定を求める気持ち。
自分が今の位置に居続けることが至上命題。あわよくば出世したい。
行動原則
・リスクを避ける
・和を乱さない
・出世するコツは上司にゴマをすること
・同期と競争して勝つ、専門技術を身につけよう、専門医を取得しよう
・専門性を高めることがモチベーションになるが、結果給料はほとんど変わらず、自己満足に終わる
・産業時代の働き方
問題点
安定を求めて、失点をせずに出世したとしても、組織の構造がピラミッド状になっているため、年をとるほど足場が狭くなり、いつかは出世競争から脱落してしまう。
稼げる金額に上限があり、他の誰かに代替えすることが可能というのも大きな問題

日本の外科医を寿司職人に置き換えて考えてみましょう。銀座の高級寿司屋で、10年間かけて寿司を握る修行(専門技術を身につける)を行った結果、最終的には(出世競争から脱落して)回る寿司のカウンターで一日中寿司を握り続ける仕事を与えられている状態です。隣でアルバイトの学生(若手医師)が握っています。お客さんに提供される価格は同じです。今日は、自分の納得のいく寿司が出せたな。。。という自己満足でモチベーションを保つしか方法がありません。寿司を握る技術を高めて品質の良い寿司を握ったとしても、アルバイトの学生の5倍の速さで寿司を握ったとしても、給料はそれほどかわりません。

Sクワドラントの特徴

Sクワドラントの人は、基本的にEクワドラントから移動してきた人です。
なぜ移動してきたかというと、一言でいえば、「人の管理下で働きたくない。ゴマをするのは嫌でござる。」という一言につきます。
開業医さんを例にとると、多店舗経営すれば、Bクワドラントに入りますが、自分一人で頑張っているのであれば、基本的にはSクワドラント。
Eクワドラントと比較して、自分の働く力と労働時間に応じて収入が増減することが特徴。Sクワドラントで手にしていた安定性を手放すかわりに、人の管理下ではなく、自分の力で生きていくことになります。

左のクワドラントの特徴

労働収入が基本
労働時間を長くすることである程度給料が上がるが、自分の時間がどんどんなくなる
スキルアップでは給料は上がらない
成功すればするほど、仕事の量が増えるので、自分の時間はどんどんなくなる

日本の勤務医、開業医、フリーランス医師は、いずれも左半分のクワドラントに入ります。
アメリカの外科医は右半分のBクワドラント(ビジネスオーナー)に近いですね。

右のクワドラントの特徴

成功すればするほど自由な時間が増える
原動力は経済的な自由を求めること
他人が働いてくれる
お金が働いてくれる
ビジネスモデルを回すために自分の労働時間を必要としない
人と金にリバレッジをかけることが可能
安定を求めるのではなく、挑戦して、リスクを管理する
情報時代の生き方

右のクワドラントの特徴は、成功すればするほどお金と時間が増えるということです。お金が増えることで、人を雇い、時間が増えることで、さらに効率の良い新しいビジネスにチャレンジすることが可能になります。
都心の一等地に住み、子供の参観日に短パンで参加しているお父さんは、ほとんどが右半分のクワドラントの住人です。成功すればするほど時間を失う左のクワドラントとは別のレイヤー(階層)で戦っており、成功すればするほどお金と時間が増えていきます。

Eクワドラントにいる勤務医は何をすべきか?

右のクワドラントに移動しましょうというのが結論です。ここで、いきなり、右のクワドラントの住人になることはできません。そこで、オススメしたいのが、EクワドラントとSクワドラントから、週末だけ抜け出して、Bクワドラントの周りを、ぶらぶらお散歩するのです。つまり、週末だけでいいので、何らかのスモールビジネスを回してみようということです。そして、スモールビジネスに関わる過程で、可能ならBクワドラントの住人と同じ空気を吸うのです。具体的に言えば、不動産大家の会に参加してみる、セミナーに参加してみるということです。

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当面は、Eクワドラント(もしくはSクワドラント)で生活しつつ、時々Bクワドラントの空気を吸い、散歩し、人と交流してみるのです。そうしてみると、Bクワドラントの人達の働き方、どんなビジネスモデルを回しているのか?といった風景が見えてきます。左のクワドラントの中だけで働き続けていたのでは、いつまでたっても、右のクワドラントの階層には移動できません。そこに壁はありませんから、左右のクワドラントを移動するのを妨げるものは何もありません。気軽にお散歩してみるのが、スモールビジネスを持つためのコツです。