時間貧乏から抜け出すために

Yesには明確な理由を

Noに理由はいらない

私は、以前、「Noを言うためには理由が必要」と考えていました。
でも、最近は、「Noに理由はいらない。むしろYesでないならNoで問題なし」と考えています。

例えば、大学の同級生が結婚式をすることになりました。
結婚式の招待状が届きました。
それほど仲が良かったわけでもなく、週末はゆっくり休みたいと考えていたとします。
ここで、「Noを言うためには理由が必要」と普通は考えます。
例えば、その結婚式と同じ日に、すでに仕事が入っている。など

でも、スケジュールが空いていたとしたら、どうでしょう。
「Noの理由が無いなら、Yesですね」となってしまいます。
そうすると、乗り気でない結婚式にしぶしぶ参加することになります。
お金を失うだけならまだ良いですが、自分の貴重な時間も失ってしまいます。

私がNoに理由はいらない。と考えるようになった理由がここにあります。
「理由がないとNoと言えない」となると、「断る明確な理由がない、曖昧なNo」が、自分の意図に反してYesになってしまうのです。

Noを言うべきタイミングで、きちんとNoが言えないと、自分の人生が自分の意図しないYesで埋め尽くされてしまいます。

Yesには明確な理由を

先程の結婚式のお誘いがあったとき、今の自分は、「Noには理由はいらない。でもYesには明確な理由が必要」というマインドセットで参加するかどうか判断します。
今回のケースであれば、結婚式に参加する、すなわちYesを自分に説得できるだけの理由がありません。
それなら、返事はNoでOKです。YesでないならNo。

自分の人生を生きるか。他人の人生を生きるか。

日常生活の中には、「Noと言いたいけど、Noを相手に主張するだけの理由がないから、なんとなくYesになっている事象」がたくさんあります。
 みんなが参加しているからYesといってしまう
 周囲の空気をよみすぎてしまいYesといってしまう
 パワーバランスの関係で自分が相手の下層にいるためにYesといってしまう
自分の中にある、本当はNoというべき人生が、あいまないYesによって埋め尽くされてしまうことが、「知らず知らずのうちに他人の人生を生きてしまう」ことにつながってしまうのかもしれません。

Noを上手に言うコツ

Noを上手に言うためにいくつかコツがあります。

自分の代理人になったつもりでNoという

これは、仮想上に「自分とはことなる第三者の立場」をイメージして、自分の心とは切り離した役者のような立場でNoという方法です。
先日、「辞職届を代行してくれるサービス」を見つけて面白いなと思いました。
退職代行ならEXIT

自分でNoを言えない人でも、他人のために仕事としてNoを言うことはそれほどストレスではありません。
そのようなイメージで、自分とは異なる第三者の立場でNoを言うと言いやすいかもしれません。

正式な招待を断る場合は、クイックレスポンス

結婚式のお誘い、学会参加のお誘いなどを断る場合のコツは、クイックレスポンスです。
結婚式の招待状が届いたとき、すぐに「すいません、その日は別の予定があり、参加できません」と返事がくると、受け取った人は悪い印象は持ちません。

あえて何も言わずに逃げる

院内で、「○○先生、今度○○について定例会議を行うことになったのですが、参加してもらえないでしょうか?」
と聞かれた場合、あえて、「YesともNoとも返事をせずにその場を立ち去る」というのも可能です。
「うーん。。。困ったなあ。。。」という表情をして、YesともNoとも言いません。
このような反応をしておくと、たいてい、別の人にオファーが切り替えられるので、自分に2回目のオファーがくることはほとんどありません。
仮に、勝手に会議の参加名簿に名前を入れられていたとしても、放置で問題なし。だって、Yesと言ってませんから笑。
そして、そのような会議はだいたい参加しなくても、勝手に進行していきますし、大きな問題になることはありません。