副業(スモールビジネス)のメリット

医師の出口戦略。スモールビジネスという脱出ボート

あざらし君
あざらし君
最近夜勤(救急当直)明けの仕事が辛いっす
博士
博士
若い頃は医師としてバリバリ働く。でも年をとったら医師の出口戦略について考えておくことも重要

医師の出口戦略(EXIT戦略)について

元々は軍事的もしくは経済的な損害が続く状況から損失・被害を最小限にして撤退する戦略である。
出口戦略は経営用語にも転用され、市場もしくは企業の経営・所有からの撤退時に経済的損失を最小限にする戦略を指す。

医師の出口戦略について考えてみたい。多くの医師は、自分のキャリアの出口を考えているだろうか?

医師として働き続ける人生に出口はあるのか?

60歳、65歳まで勤務医として働き続けるイメージを持っている医師はたくさんいると思う。仮に65歳まで働き、定年退職の日を迎えたとする。医師は転勤が多い職業であり、退職金は少ない。いくばくかの退職金と送別会の花束を手にして、明日から自由の身である。晩婚の場合、子供が大学を卒業して、自分の手を離れるのが、60歳〜65歳ということもあるだろう。手元に十分な貯蓄はあるだろうか?

人生100年時代と言われるようになった。若くして命を失う可能性もあるが、期待値を考えるのなら100歳まで生きることは十分に想定しておかなければならない。定年退職してから、40年近くの間、年金だけに頼って生活することは可能だろうか?おそらく、限界まで質素な生活をして、何も消費しない生活を続けるのであれば、当面は可能だと思う。しかし、その場合、1日家でテレビやインターネットを見るような生活になるだろう。それまで、医師として活躍していたステージから降りて、1日家でテレビをみて、収入は年金に100%するような生活を40年も続けられるのであろうか。

人生100年時代が意味すること

70歳で寿命を迎える人生であれば、定年退職まで医師として働き、残りは預貯金と年金で悠々自適に生活するというスタイルが王道となるだろう。つまり、人生の全てのステージにおいて、労働力を市場に提供し、お金を稼ぎ続けるだけでよい

しかし、「働いてお金を稼ぎ続けるだけでは、人生100年時代には全く適応できない」というのが私の結論である。労働力以外にお金を手に入れるためのビジネスモデルを持たないのであれば、人生100年時代のどこかで詰んでしまう。これは、経済合理的に考えると、ほぼ確実な未来である。定年退職後も、アルバイトを続けている医師が多くいる。働いてお金を稼ぐ以外にお金を得る手段を持たないのであれば、死ぬまでアルバイトを続けることになる。私はそんな人生は嫌だ。

もう一つの解があるとすれば、ベーシックインカムが日本に普及することである。しかし、これは先に述べたように、働かなくても良いかわりに、お金を娯楽に消費できなくなる生活である。毎日テレビをみて、インターネットをみて生活するだけの最小限のお金が支給されるだけである。医師のような高い所得、高いプライドをもった人たちがフィットできるとは到底思えない。

今後医師は、ビジネスモデル(スモールビジネス)を持つ人と持たない人の2つに明確に区別される

自分のビジネスを持つとは、どういうことだろうか?「自分が働いてお金を得るという手段以外に、お金を得るための手段を持つ」というのがその定義だ。その方法というのは、いくつかある。例えば、金融資産が1億円あれば、その運用益(3%で運用したら、1年に300万円)は、立派なビジネスモデルである。それ以外にも、収益不動産やアフィリエイトサイトを複数所有するといった道もある。収益不動産やアフィリエイトサイトというのは、ストックビジネスの性格も有する。

ストックビジネスとは?

顧客と契約を結んだり、会員を確保することで継続的な利益を得るスタイルのビジネスのこと。フロービジネスと異なり継続的に収益が得られるので、一定数の契約や会員を獲得できれば収益が安定する点が大きなメリットと言えるが、事業開始から収益が安定するまでに時間がかかるため、収益が安定するまでの運転資金の確保が課題となる。

不動産を例にとるなら、最初に不動産の知識を勉強する時間、不動産大家とのコネクションを築く時間が必要になる。最初に膨大な自分の時間を投入する必要がある。さらには、最初の不動産を購入するためのお金(種銭)も必要となるだろう。そして、自分のお金と時間を使って、収益不動産を購入する。そして、それを人に貸し出すことで安定した収益を得ることができる。これが、一つのビジネスモデルだ。最初に自分のお金と時間を使うが、後は軽いメンテナンスだけで、自分の労働力を投下しなくても、安定した収益が得られることがポイントである。そのようにして、自分が働かなくても収入を得ることができる方法(ビジネスモデル)を、1つ、2つ、3つと積み上げていくのだ。そうすれば、自分が働いてお金を稼ぐ必要性が少しずつ少なくなっていく。自分のビジネスモデルからの収入で、生活が成り立つようになれば、ゴール。それこそが、人生100年時代における医師の唯一の出口戦略だと思う。

スモールビジネスの極意はATMを作ること 働いて稼ぐ5万円 まず最初に、働いて5万円稼ぐことを考えてみましょう。医師の場合だと、アルバイトで当直をして5万円稼ぐというの...