お金に働いてもらうのが難しい時代
高度経済成長の時代には、マイホームを買えば不動産価格が右肩上がりに上昇し、預金金利が5%を超えていたため、お金に働いてもらうことが可能でした。しかし、現在では、記入資産投資で、平均して3%以上の運用益を出し続けることは非常に難しいとされています。
金融資産投資の優位性が失われつつある時代
日本だけでなく、アメリカにおいても20世紀と比べて、21世紀は株価上昇率が大きく失速しています。長期停滞と呼ばれる現象で、世界的に金利が大幅に低下していることからも理解できます。日本においてもゼロ金利が続いていますね。低金利とは債券価格が上昇することです。なぜ投資家がこぞって債券を買うかというと、ほかに投資する対象がないからです。債券市場と株式市場(あるいは不動産市場)はトレードオフの関係にあります。株式や不動産が上がると予想すれば、投資は債券を売って資金を調達し、積極的に投資しょうとするでしょう。そうなれば、債券価格は下落し、金利は上昇します。
逆に言えば、ゼロ金利やマイナス金利というのは、投資家が株や不動産にはお金を投じる価値がないと考えている証拠です。儲かる可能性はあるかもしれないが、損をするリスクを考えれば債券を購入しておくほうが、まだマシだと判断しているのです。
経済成長が右肩上がりの時代は終わった
経済成長が右肩上がりなら、個人投資家は株式市場に長期投資することで、時間を味方につけて利益を手にすることも可能でした。しかし、経済成長率も、インフレ率も、金利も全てゼロという超低体温の経済環境では、長期投資もほとんど効果がなく、銀行の普通預金に日本円を預けておくのが最も合理的な投資法となっています(少なくとも世間の多くの人や機関投資家がそのように判断しています)。
ゼロ金利とは、金融資産から生まれる富がやせ細っていくことでもあります。かつてのように預金金利が年5%なら、1億円の預金があれば金利収入だけで年間500万円ですから、老後の生活は安泰でしたが、いまではそのようにうまい話はどこにもありません。
働くことの価値を見直す
そのような環境においては、働いてお金を稼ぐ価値が、お金に働いてもらう価値にくらべて相対的に優位になります。
低金利の時代=金融資産を使って稼ぐのが難しい時代
相対的に働いてお金を稼ぐ価値が高くなっている
ただし、効率を考えると、医師&専業主婦というのは、累進課税やその他の税制の格好のターゲットとなってしまいます。むしろ、夫婦共働きの価値、医師&法人という2つの人格を使い分けて節税するスキームの価値が高くなっているとも言えます。これから先はわかりませんが現在の状況でいえるのは、当面は金融資産で稼ぐのは難しく、働いて稼ぐのが効率が良いこと。働いて効率よく稼ぐためには、夫婦共働きや医師であっても法人を上手に利用した副業をすることなどを考えてみると良いかもしれません。
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