株式投資

医師の株式投資。参入のタイミングが難しい。

株式投資は参入のタイミングが難しい

株式投資の難しさは、いつ買って、いつ売るかの判断だと思います。2017年末の仮想通貨バブルをみていて思いましたが、テレビや週刊誌が、記事として毎日のように取り上げているタイミングは、参入するには最悪のタイミングです。それは、ジェットコースターで例えると、坂道を登りきる直前の状態です。昔から、「靴磨きの少年が株式投資のウンチクを披露するようになったら天井が近い」と言われています。つまり、テレビや週刊誌が、儲かる儲かると騒ぎたてるタイミングでは参入しては行けないという教訓です。

株価が下がると含み損がでてしまい、冷静な判断ができなくなる

個人投資家が負ける理由として、株価が下がると損切りができず、塩漬けにしてしまう点もあげられます。実際には、株価が下がることは十分ありえることであり、ある程度のタイミングで損切りをして、株価の底にめがけて、自分の作ったルールに則って、買い下がるのは正しい戦略でしょう。でも、それが株価が下がるパニックの中で、客観的かつ冷静にできる個人投資家は非常に少ないと思います。

最高の参入タイミングでは、だれも株の話をしていない

株価が底値の時というのは、あとから考えると、なんであの時に買わなかったのだろうと悔やまれますね。でも、それ相応の理由があります。


株価が底値のタイミングで起こること
世間が不景気のニュースにあふれ、とても株を買うような雰囲気ではない
みんな生き延びることに精一杯で冷静に株の情報を発信する人が極めて稀
つまり、最高のタイミングで情報を発信する人が極めて少ないため、その情報に触れることができない

会社員が、リストラされるかもしれないと危機感を感じている時に、「そういえば、株価が底値だから、これは投資のチャンスでは?」と冷静に考えることはできません。つまり、世間の人達が悲壮感にあふれている状態だと、株式に関する冷静な情報を発信する人は極めて稀で、そのような情報にふれる機会が非常に少なくなってしまうのです。そして、運良くそのような情報にふれたとしても、自分自身が危機感のど真ん中にいると、その情報を活かすことができません。

株式を底値で買うために必要なこと

株式を底値で買うために必要なことは、「好景気の時から、自分が株式を買うタイミングについて、明確なルールを作っておくこと」です。世間の空気や、自分の気分に影響されないように、好景気の時から、参入するための冷静なルールを作っておきます。そのためには、好景気の時から、少額でも株式(ETFや投資信託)を購入し続けておくのが良いのかもしれません。しかし、難しいのが、株価が下がると、所有している株式の含み損が膨らんでしまい、そのタイミングで、さらに株を買いに行くことができなくなってしまうのです。

まとめ

個人投資家が、機関投資家に勝つためには、個人投資家の強みを活かす必要があります。個人投資家は、参入のタイミングを自分で決定できることが最大のメリットです。未曾有の経済危機は、個人投資家が参入しやすいタイミングでもあります。そこで冷静に行動するためには、好景気の時から、「株価が○円を下回ったら、買う」といった自分自身の中でのルールを作っておいて、そのタイミングでそれを冷静に実行することが重要になります。