資本家と労働者

分断される医師の世界

資本主義経済は、基本的には貧富の差が拡大していく宿命にあるようです。

分断される世界

資本家と労働者の違い
SNSを上手に使って、ネット上の錯覚資産を蓄積する人とそうでない人
金融リテラシーを持ち戦略的に資産を増やし続ける人と、相場に踊らされて身ぐるみ剥がされてしまう人

これまでは医師になれば99%が勝ち組と信じて働いてきた医師達の間でも、実は目に見えない格差がどんどん拡大しています。
医師の中から、医師と資本家のハイブリッドのような働き方を始め、金融資産や人的資本にレバレッジを効かせられる人が現れ始めています。そうかと思うと、護送船団方式の船の中で、従来と同じ働き方を続けている医師も多いと思います。弁護士の年収の中間値は、ずいぶんと下がってしまいました。医師も同じような未来にならないことを祈るばかりです。
一昔前までは、医師といえば勤務医と開業医という二つのカテゴリーしかありませんでした。それぞれのカテゴリーの中では、ほぼ均一なキャリアがあり、貧富の差はありませんでした。しかし、今後、従来の勤務医、開業医というカテゴリー全体が、地盤沈下を起こす可能性があると思っています。その大きな理由が、生産人口の急激な減少と社会保障費の抑制圧力です。医師は、勤務医であっても開業医であっても、大きな意味では日本の保険診療という枠の中で仕事をする、半公務員的な性質が強いです(自由診療を除く)。これは、官僚が作ったストーリーに導かれていく護送船団の乗組医員として生き続けていく宿命にあります。その船の中の食料が少なくなると、わずかな食料の奪い合いが起こりますし、船に乗っている医師全体の生活が厳しくなる可能性があります。医師の平均年収が下がり続ける可能性も考えておかなければなりません。

自分の生き方を真剣に考えてみる

医師は、日々忙しく、目の前の患者さん、目の前の仕事の対応でヘトヘトになります。将来のキャリアについて考え、方向転換するのは容易ではなく、ついつい昨日までの生活の延長線上を歩み続けてしまいます。でも、若い医師達は、何か違う、この流れに身を任せていて本当に良いのだろうか?と感じ始めているようです。

新しい医師のキャリアは、若者が作る

確率的に考えて、新しい医師のキャリアを作るのは、若者以外にありえません。もちろん、たくさんの失敗がうまれるはずです。そのようなたくさんのチャレンジの中から、複数のユニークな成功方程式が描かれるはずです。その道はそれぞれが、異なる道であり、従来のように唯一の正解はなく、それぞれの道がユニークなものとなるはずです。今後、分断されていく医師の世界において、自分がどのような指針に基づいて行動するのか?それとも昨日まで歩んできた道の延長線を疑うことなく歩むのか。時代の転換期は、今この瞬間にあります。