いまだ金時ラジオ

いまだ金時ラジオ 第3回 エッセンシャル思考 主題2と主題3

主題2 エッセンシャル思考に出会う



主題3 できる人は「ノー」という。

主題2 エッセンシャル思考に出会う

前回の話の要点
アカデミックポジションで抱いた葛藤。
組織の上流から流れてきた仕事をひたすら効率よく片付けるという働き方で良いのか?
本当に自分がやるべき仕事は何か?という疑問

そんな時に、エッセンシャル思考という本に出会った。この本に書かれてあったこと。心にささったフレーズ。それは、「大事なものはめったにない」、「何でもできるが全部はやらない」というフレーズだった。「自分にとって本質的な仕事だけをやれ。それ以外の仕事はすべて無視しろ」と書かれていたことに衝撃を受けた。仕事を受けるかどうかの基準は、「この仕事は、自分が今やれることのなかで一番重要か?」と常に意識すること。

僕がこの本から学んだことの中で、一番重要なことは「依頼された仕事を断る」ことだ。依頼された仕事を断るということは、「自分の人生を生きること」、「自分の人生に責任を持つ」ことと同義だ。

商業デザイン界の巨匠、ディーター・ラムス。電気器具メーカーのブラウン社で、長年にわたりデザイン部門のトップをつとめた人物だ。彼に言わせると、世の中の大半のものはノイズである。本質的なものはほとんどない。彼の仕事は、そうしたノイズを丁寧に取り除き、貴重な本質を取り出すことだ。「Less is more」、「より少なく、しかしより良く」を追求する生き方だった。

「自分で優先順位を決めなければ、他人の言いなりになってしまう」自分の時間とエネルギーをどこに注ぐか決められずにいるうちに、誰か(上司、同僚、顧客、家族等々)が私たちのやるべきことを決めてしまう。

アカデミックポジションにいた時のスケジュールは、まさにこれ。勝手にスケジュールがどんどん埋められていく。この日は、学生の歓迎会、この日は、教授が主宰するセミナー、この日は○○の講習会。スケジュールがどんどん埋められていく。

これは、知らず知らずの間に、他人の人生を生きているということ。

大学にいたときに、よく、「今度当直代わってくれ」と言われることがあった。でも、このようなことを言う人は、相手の反応をみて言っている。どのような反応かというと、「相手はノーを言わない人間だ」と判断されているのだ。Noを言わないということは、他人のいいなりになること。
もしも、選択の権利を放棄するなら他人があなたの人生を決める。自分で「これを捨てる」と決めなければ、誰かがあなたの大切なものを捨ててしまうだろう。

大切なことは、「自分の生きたい人生を生きること」。他人の人生を生きてはいけないということ。

主題3 できる人は「ノー」という。

ピーター・ドラッカーはこう言っている。「できる人は『ノー』と言う。『これは自分の仕事ではない』と言えるのだ」

僕が今、一番重要に考えていることは、「自分がノーと言えない相手とは仕事をしない」ということ。ノーという選択肢のないオファーを僕は嫌う。30代の僕は、そんな仕事ばかりしていた。残りの人生は、そんな人達とはいっしょに仕事をしないと決めた。

実は、職場で起こるほとんどの事象に対して、「それは嫌だからやりません」といえたら、ほとんどは解決する。残業時間の問題、ブラック労働の問題などなど。これらを解決するためには、「それはノーです。」ということ、そして、「それでもやれというのなら辞めます」という強い意思。これは、実際口に出さなくても、態度を見たらわかる。

それをはっきりと言うためにも、経済的自由に到達することは重要だ。

好きな言葉がどんどんでてくるな。
本当に重要なことにイエスというために、その他のすべてにノート言うのだ。勇気とはプレッシャーに負けない品格である。

いつも心の中に、ノーという選択肢があるから、僕のYesは、本当のYesだ。
僕は、好きでも嫌いでもない、もしくは、なんとなく好きでは無いことに、最近はノーと言えるようになった。嫌いでないことにもノーと言う。これは、エッセンシャル思考のたまものだ。ノーに理由はいらないのだ。でも、Yesには明確な理由が必要だ。忘年会に参加しますか?僕の答えはノーだ。確かに忘年会にでたらそれなりには楽しい。でも、他にもっと優先すべきことがあるからノーを言う。

CHAGE and ASKAのASKAが、「人生は何をやるかではなく、何をやらないかだ」と言っていたことを高校生のときに心に響いた。

やるべきことが多すぎると、時間とエネルギーのベクトルがどんどん拡散されていく。疲れるばかりですべてが中途半端になる。人は成功を求めることによって、人は失敗してしまうのだ。成功した人は何でもやろうとしすぎて、そもそも何をやっていたかを忘れてしまう。

最後にスティーブ・ジョブズのお話。
アップルにカムバックした際、アップルには解決すべき課題が山積みだった。そこで、ジョブズは、ミーティングで、我々が解決すべき課題を10個リストアップしようと提案した。20以上の意見がでたが、些細なことは切り捨てて、10個のリストが完成した。
そこでジョブズはこういった。
我々にできることは、最上位の3つまでだ。

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