医師のアルバイトといえば、○○病院に行って外来をする、手術をする、当直をするというのが一般的です。医師のアルバイトは、時給が良いので、いずれのパターンでも効率よくお金を稼ぐことが可能です。ただ、この方法だと、常勤の勤務先の働き方の延長となるため、単純に労働時間を増やしているだけとも言えます。
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医師のアルバイトに新しい発想を。モバイルクリニックという働き方の提案。
勤務医から開業医になるというのは、従来の王道パターンでした。しかし、日本の社会保障制度が先行き不透明であるため、大きな借金を背負って開業するのが、本当にベストな選択なのか、疑問も残ります。勤務医と開業医の中間のような働き方があれば面白いですね。そのような働き方をモバイルクリニックと命名してみました。
モバイルクリニックとは?
モバイルクリニックについて説明します。自分が整形外科を専門としているとします。家の近くに繁盛している内科クリニックがあるとします。その内科クリニックの院長と交渉して、自分の整形外科外来を1週間に1回内科クリニックの空いている診察室でさせてもらえないか?と相談してみます。内科クリニックサイドのメリットとして、整形外科の先生が毎週きてくれることで、集客に有利に働く点があげられます。使っていない診察室があれば、それを有効活用することができます。仮に、月曜日が内科外来と整形外科外来の2診になったとしても、出費はほとんど増えません(スタッフは忙しくなるとは思いますが)。つまり、内科クリニックサイドにほとんどデメリットが無いのです。
モバイルクリニックは設備投資が不要
それに対して、訪問する整形外科医師にとってもメリットがあります。まず、設備投資不要で外来ができる点です。通常、新しいクリニックを開設するとなると、不動産を購入し、建物をたて、人を雇い、医療機器(レントゲン、超音波、電子カルテ含む)を購入することになります。普通は1億円以上かかるでしょう。それらの設備投資が不要になることがかなり大きなメリットで。内科クリニックの中にあるものを利用させてもらえば良いからです。
すでに繁盛しているクリニックで外来をするため集客に苦労しない
新しいクリニックを開業した時に、患者さんの集客に苦労します。開業したものの、患者さんがなかなか集まってくれないと、精神的に追い込まれます。その点で、モバイルクリニックでは、元々繁盛している内科クリニックに出向いて、新たに専門外来をオープンするので、集客しやすい点も大きなメリットです。
1週間の半分働くという新しい働き方が可能になる
1週間の半分働くという新しい働き方が可能になる点も大きなメリットです。普通、病院に勤務していると、救急の呼び出し、病棟主治医制、当直などがあり、365日働かざるをえません。しかし、モバイルクリニックであれば、1週間のうち3日働くという新たしい働き方も可能になります。
さらに応用範囲を広げるなら、周辺の開業医が休んでいる、土日に外来をすることで集客に力を入れる。土日勤務に対する、適切なインセンティブとして、平日の1.5倍のアルバイト代をもらえるように交渉する。そうすることで、1週間のうち2日働いて、あとの5日間をフリーにするというのも可能かもしれません。
土日外来であれば、地方都市から東京のクリニックに金曜日の午前中に移動し、金曜日の午後と土日終日の外来をして、月曜日に地元に帰るというのもありかもしれませんね。
モバイルクリニックを使って法人所得を増やす
ここから先は、アイディア次第だと思いますが、例えば、内科クリニックに超音波が無かったとします。その場合、自分の所有する法人で、超音波検査機器を購入して、自分が内科クリニックを訪問する日に、自分の法人から内科クリニックに超音波機器を貸し出します。内科クリニックが、自分に対して振り込む給料の内の一部を、超音波機器のレンタル代金として自分の法人に振り込んでもらえるのであれば、それで、新たなスモールビジネスになるかもしれません。(ただし、医療機器は、保管場所に制限があるため、超音波機器の保管場所は検討しないといけませんが)この方法は、理論的には可能ですが、実際に可能かどうかは、訪問する先の院長先生、税理士さんとも相談してみることをオススメします。
医師としての仕事を副業にする。モバイルクリニックという新しい働き方の提案。