大学病院

組織の出世は、どこまでいっても終わりなき戦い

組織の内部で頑張って出世する
これは、どこまでいっても終わりのない戦い
5人の同期がいる組織構造を考えてみましょう。

仕事をめちゃくちゃ頑張って、同期の中でトップの成績をあげて、組織内で出世します。

これで、めでたしめでたし。
だといいのですが、今度は、上位構造に最下層に組み込まれてしまいます。

そして、そこには自分と同じ地位(場合によったら自分より先輩)の人が複数います。
そして、この勝ち残り組とのレースが始まります。
勝ち残り組は、前回のライバルよりも、1段階強い人達が集まっているので、
競争はハードモードに。
そこで、また、なんとか出世できたとします。

もうわかりますよね。
そうすると、激戦を勝ち抜いて来た、猛者たちとまた競争が始まります。
もちろん、そこにも階層構造があり、ヒエラルキーの最下層です。

アカデミアのキャリアで言えば、
最初、入局同期の医師たちと戦い
スタッフ(准教授〜助教)たちと戦い
教授戦を勝ち抜いて、教授になると今度は、
同じ診療科の教授ピラミッドの最下層に組み込まれて、先輩教授にご挨拶する全国行脚の旅が始まります。ここで頑張って、信頼を勝ち得て、ライバルから抜きん出ないと全国学会を主催するという名誉を勝ち取ることはできませんから。
そして、大学病院の中にもピラミッド構造があり、各種委員会のトップ、副病院長、病院長といったビラミッドの最下層から勝負が始まります。
まだまだ終わりはありません。病院長になったら、次は学長選挙です。

人が集まると
・上下関係
・命令系統
をはっきりとさせる必要がでてくるので、必ずこのピラミッド構造が出現します。
(自分が気づいていない場合も、よくよく組織内の人間関係をチェックしてみましょう)

そして、さらに悲しいことに
このピラミッドをどんどん登っていく。
仮に学長まで登りつめたとする。

でもいつかは、定年退職というイベントが待っています。
そして、3月末に壮大なる送別会、花束が送られますが、4/1以降も組織は何事もなかったかのように運営されます。
その組織に、4/1以降に顔を出したとしても、
「誰、あのおじいさん?」みたいなもてなしが待っています。
それまで30年、40年積み上げてきたものが、1日で失われてしまうのです。
退職した次の日からは、昔の同期と同じポジションに戻ります。

同期は大切にしましょう。普段から見下していると、友達が本当にゼロになってしまいますよ。

いつ競争を降りるのか?
ということは、全ての医師が考えておくべきことでしょう。
でも、これ、全然恐れる必要はなくて、
普段から人と、フラットな関係を作っておけばいいだけです。
年上にも、年下にも丁寧語で話すようにしておく。
フラットな人間関係は、組織のビラミッド構造に依存しないので、組織を離れたあとも、緩やかに人間関係が持続します。

でも、組織のピラミッド構造に依存する人間関係。
上下関係、命令系統に依存した人間関係は、組織を離れた次の日には消滅します。
定年退職の翌日に、友達がゼロにならないように普段からフラットな人間関係を構築しておくことはとても大事。組織の外にも友達を作っておきましょう。

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