マイホーム

医師のライフスタイルと賃貸物件の相性の良さ

医師は転勤が多くマイホーム購入との相性が悪い

医局に所属せずに、勤務先を自分で見つける場合は別として、医局に属していると定期的な転勤は避けられません。医局に属している限り、40歳を過ぎても転勤になる可能性が十分にあります。30代でせっかくマイホームを購入したのに、通勤圏外の病院に転勤を命じられて、単身赴任になる同僚や若手医師をたくさん見てきました。マイホームを購入していなかったら、家族といっしょに転居して、転勤先の病院の近くに住むという選択肢もありますが、マイホームをいったん購入してしまうと、単身赴任以外の選択肢がなくなってしまいます(購入したばかりのマイホームを賃貸に出す、もしくは売る人は少ないでしょう)。マイホームを購入してしまったがために、家族といっしょに住めなくなるというのはなんとも皮肉な話です。

不動産は購入が得、賃貸が損というのはありえない

賃貸物件に住んでいる人に対して、「毎月の家賃の支払いが損。買ったほうが絶対に得」という人がいますが、そのようなことはありえません。というのも、もし、本当に買ったほうが絶対に得なら、不動産を借りる人がへり、購入する人が増えるため、賃貸物件の家賃が下がるのです。この需給バランスは不動産を買う、借りるという2つの選択肢を自由に選べる限り、両者はどちらが損とも得とも言えない、絶妙な価格に落ち着くことになります。

賃貸物件であれば様々な選択肢が選べる

マイホーム(マンション)を購入してしまうと、その家に一生住むという選択肢以外の方法がなくなってしまいます。医師の働き方さえ、長期の予測が難しい時代に、50年近く住む家を固定してしまうのは非常に大きなリスクをとることになります。
賃貸物件であれば
・10年後に地方都市の人口が減ったから都会に引っ越す
・子供が小さいうちは一戸建ての賃貸を借りて、子供が手元を離れたらマンションに住む
・10年毎に引っ越すことで、家の中がキレイになる
新築のマイホームは気持ちの良いものですが、10年住むと家の中はかなり汚れがたまってきます。賃貸であれば、10年スパンで引っ越しすると、その都度新築のようなきれいな部屋での生活をスタートできます。さらに、不動産価格が下落すれば、住みかえの時に家賃が下がるという恩恵に預かることも可能です。年をとったら、総合病院にアクセスのよい場所に住みかえることも可能ですね。マイホームの設備も、10年、20年単位でどんどん老朽化してしまいます。購入した当時は最先端の設備であっても、30年経つとかなり古くなってしまうでしょう。でも、10年毎に引っ越しすれば、その時点で最新の設備がついたマンションに住むことも可能ですね。

医師がマイホームを安易に購入してはいけない7つの理由結婚して家族ができたらマイホームを購入する。これは、高度経済成長期には正しい選択肢でした。しかし現在では、自分ではコントロール不能のリス...