ブラインドタッチは必ずマスターしておこう
医者になると、電子カルテに膨大な量の文章を入力する必要がでてきます。日常診療のカルテ記載はもちろん、紹介状の返書や入退院サマリー、学会抄録や医学論文などなど。スマホ世代ですと、フリック入力が基本という医学生の方もいるかもしれませんが、病院で文章を入力する仕事はほぼキーボード経由になります。ですから、ブラインドタッチができないと、正直かなり厳しいです。ブラインドタッチの入力スピードを10として、自己流のタイピングのスピードが5だと、単純に入力作業だけで、倍の時間がかかってしまいます。ブラインドタッチは、医者の必須スキルといえますから、必ず医学生のうちに習得しておきましょう。
読書の習慣
研修医になると、忙しくて、なかなか本が読めなくなります。医者は、ただでさえ、医業に100%のリソースを投入しがちで、医者になったあとは、視野が狭くなりがちです。自分の視野を広く保ち続けるためにも、読書は必須の習慣だと思います。ちなみに、私は、医学部の4年生になるまで、読書の習慣がゼロでした。当時は、「読書なんてしなくても、まったくモーマンタイ(無問題)」って考えていました。でも、7つの習慣という本に出会い、読書の面白さに目覚めた結果、今では、読書が日常生活の一部になっています。読書しなくても問題なしというのは、自分の狭い世界の中で行き続けていても問題ないと同義です。それでモーマンタイなわけがありません。
スモールビジネスの経験値をつむ
これは、賛否両論かもしれません(笑)僕自身は今は、勤め人プラスアルファの状態が最強だと思っています。医師として、定時はしっかりと働き、安定した収入を得る。そのうえで、いくつかスモールビジネスを所有することで、勤務医というエンジンの他に、複数のスモールビジネスというエンジンを搭載できれば最強だと思っているからです。
スモールビジネスに挑戦するために重要なこととして
1)柔軟な心。小さな失敗を恐れないチャレンジャー精神
2)自由になる時間
3)種銭(たねせん)
が必要になります。例えば、医学生の間に「学祭にあわせて、有名な著者をお招きしてセミナーを開催しよう」というスモールビジネスのアイディアを思いつたとします。このビジネスモデル自体は、種銭がなくても、実施できるでしょう。でも、自分の時間はある程度投入する必要があります。そこで得られた、集客の技術、お金を集める方法、価格設定のノウハウ、開催場所や懇親会を仕切るスキルは、新しいスモールビジネスを開催する時の役にたつでしょう。ちなみに、このモデルは、イベント開催系のビジネスモデルになります。
医者の長い人生を考えてみると、勤務医という働き方に、スモールビジネスを追加した勤め人プラスアルファという生き方が最強だと思います。ですが、私自身は、医師になってから専門医を取得する時期までは、寄り道をせずに、医業にフルコミットするのが良いと最近は考えるようになりました。なんといっても、医師にとって、働いてお金を稼ぐ力(人的資本)は、最大かつ最強のお金を稼ぐためのエンジンだからです。この人的資本を最大化することが、医師の資産形成には重要なので、研修医、後期研修医の時代は、スモールビジネスに力を注ぐよりも、医業にフルコミットが良いかなと思っています。
貯金の習慣
正直、医学生のうちは、アルバイトで稼いだお金は、全部自分の好きなことにつかってしまっても、全然問題ないと思います。むしろ、本を買ったり、新しい経験をしたりという投資にはお金を惜しまない方が良いでしょう。ですが、例えば、両親から振り込んでもらったお金のうち、毎月2万円は貯金しておこう。といった感じで、手に入れたお金を全て使わずに、毎月1万円でも2万円でも貯金しておく習慣というのは大切かもしれません。給料日までに手持ちのお金を全て使い果たしてしまう刹那的なお金の使い方が習慣化してしまうと、医師になって、給料が増えた途端に、生活費が一気にあがり、浪費も増え、地位財にお金をつかう習慣がついてしまいます。この浪費グセは、30代、40代まで引きずってしまいますから、注意が必要でしょう。