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医学英語翻訳の歴史
かれこれ20年ほど前から、医学英語の翻訳ソフトというのは、存在しました。
ただ、ご存じの方も多いと思いますが、翻訳精度が低すぎて、実用化にはいたりませんでした。
しかし、ここにきてgoogle翻訳をさらに上回る機械翻訳の革命児であるDeepLが登場しました。
DeepLの凄さは、実際に使っていただくのが一番理解しやすいと思います。
完全に、実用化レベルにあると感じています(すくなくとも、僕が翻訳した文章よりよほど読みやすいです)。
人工知能で医者の仕事がなくなる?
「人工知能で医者の仕事がなくなる」という話を聞くと、いつもどこかに違和感を感じてしまう人も多いと思います。
50年先はわかりませんが、少なくとも10年位の間は、「人工知能が医師の仕事をサポートする」と考えるのが妥当かと。
DeepLは標準的な日本人医師にとって、めちゃくちゃ有能なバイリンガル個人秘書と考えるのが良いかも。
どれくらい優秀なのか?具体例をいくつか考えてみましょう
最新の医学論文をネイティブスピーカー並みに読める
最近は、1日に数本、COVID-19関連の英語論文を読むことが習慣になっています。
読むだけではもったいないので、Quotomyに感想文を投稿しています。
これ、スーパー優秀秘書であるDeepLがなければ到底不可能です。少なくとも自分にとっては。
なぜかというと、COVID-19に関しては、私の専門である整形外科領域以外のテクニカルタームがたくさん登場するからです。
DeepL出現前であれば、英語論文のタイトルを眺めて、Abstractをななめ読みするところまで集中力が途絶えていたことでしょう。
でもスーパー秘書DeepLのおかげで、自分が翻訳された日本語を理解することに集中することができます。
もちろん、気になる文章は英文を実際に読んで、ニュアンスを確認することもあります。
一次情報を調べる習慣が手に入る
以前は、Twitterなどで流れてきた情報を、そのまま鵜呑みにしていることがほとんどでした。
ただ、これ、研究者の態度としてはよくありません。
ここでも、スーパー秘書DeepLが英語の原著を一瞬で翻訳してくれるので、原著(一次情報)を読むことのハードルがものすごく下がりました。
海外の学会に参加する際のハードルが下がる
海外の学会に参加する際には、
・エントリーの仕方
・抄録の投稿の仕方
・学会ホームページにかかれている情報を読む
など、英語の文章を読むシーンがかなりたくさんあります。
でも、これらもDeepLが一瞬で翻訳してくれますから、ありがたい話です。
私はまだ、日本語から英語への翻訳は試していませんが、これもうまくいくなら、日本語で書いた論文を英文に翻訳したり、海外の学会にエントリーする際の抄録を書く際にものすごく力を発揮してくれそうです。
スーパー有能秘書であるDeepLに「僕が書いた日本語の英語論文、1週間くらいで英語翻訳してくれるかな?」と頼んだら、「5分かからずに完成しました」みたいな世界です。
(無料版のDeepLだと、翻訳できる文字制限がありますが、分割して何回かにわけて翻訳すればOK。有料版だと文字制限もないみたいです)
一番大きいのは英語に対する苦手意識がかなり払拭されること
英語アレルギーがあると、「英文なんて見るのもいや」という方もいると思います。
そういう人にこそ、DeepLを使い倒してほしいと思います。